何回か飼育日記でお伝えしているヨロイウミグモの卵発生近況です。
ウミグモの仲間はなぜかあまり人気が無いのですが、私は結構この仲間がお気に入り。
そんなウミグモの仲間、へんな生きもの研究所で飼育中のヨロイウミグモが去年の秋、9月27日に産卵しました。
産卵直後のようすはこちら(卵径0.14mm)。オスが保護しています。
産卵後すぐにオスが卵塊を放棄したので、それを回収して冷蔵庫の中で管理、観察を続けています。
卵は一応、発生は進んでいるようなのですが…
なにしろその速度がめちゃくちゃ遅い!
一ヶ月以上経過した時点でまだこの程度でした。
冷蔵庫内の温度は彼らの生息する水深の水温とほぼ同じのはず(6.5℃)。
元々これぐらいの発生速度なのか、親がケアしていないから遅いのか、なにしろ発生速度が予想以上に遅い。
それでも、ゆっくりと発生は進んでいて、3ヶ月ちょっと経過した本日の卵の様子はこんな感じ。
少しわかりにくいかも知れませんが、卵の中で幼生のかたちがだいぶ出来上がっています。
拡大してみました。
ヨロイウミグモの仲間の幼生は下図のような格好らしいので、コイツが卵の中で丸まっている姿をご想像下さい(笑)
さて、孵化はいつ頃になるでしょうか。
無事に孵化すれば、水族館では初めての事例になります。