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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

MarkⅢカスタム

MarkⅢカスタム

皆様こんにちは。

まえだです。

 

各地で早すぎる梅雨明け。街中で「氷」の旗を見つけるとうれしい季節がやってまいりました。

という事で、覚えていらっしゃる方はいらっしゃるでしょうか?昨年作成したポリタンク型氷給餌機、「揺らせば氷が出る出る君MarkⅢカスタム」をポウちゃんのトレーニング後に投入しました。

氷が出て来る穴の増設や展示効果を高める氷の文字、内部の掃除がしやすいように大きくした投入口など度重なる改修が施されています。

・・・別に夏場限定のものではないのですが、いかんせん設置と撤去にいちいち脚立が必要なため久しぶりの登場です。

 

ポウちゃんは恐らく氷が無くなってからも含め小1時間程格闘していました。

吻を忙しく動かしたり、穴から必死に氷を吸いだそうとしたりセイウチならではの行動が発現していました。

 

飼育下の動物たちは野生に比べて変化や刺激の少ない生活をしています。

苦労をせずに餌が手に入り、天敵に襲われない環境は一見恵まれているように見えて、彼らから本来の能力や行動をそぎ落としてしまいます。

動物は苦労をして得た報酬(餌やおもちゃ)のほうが、そうでないものよりも好むという研究もあります。

トレーニングを含めて彼らに日々刺激を与えることは、時には飼育係が意地悪をしているように映るかもしれませんが、動物福祉を高めるために必要な事なのです。

 

【飼育研究部 まえだ】

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