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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

新種!ヤマトイシダタミノシダムシ

熊野灘から見つかった新種シダムシは2種。ユミヘリゴカクノシダムシと、もう1種はヤマトイシダタミノシダムシDendrogaster komatsuae(学名は私の大学の恩師に献名)です。
宿主は、1952年の新種記載以降、公式の採集記録がなかった珍しいヤマトイシダタミヒトデ。

宿主のヒトデは2014年1月に続けて2個体が採集され、水族館で展示、死亡後に標本にしていました。

そして2015年10月、ひょんなことからシダムシ研究が始まりました。その中で気になったのは…ヤマトイシダタミヒトデの標本。

かなりボロボロな標本だったので、解剖してシダムシの寄生を確認してみることにしました。すると、いきなりのビンゴ!なんと奇跡的にシダムシが見つかったではありませんか。2匹いました。奇跡的な発見でした。見つかったのは後にも先にもこの時だけ。

そう言えば、当時、このヒトデを夜に見たときに、体を大きく膨らませることがありました。当時はこの体の中にシダムシが寄生しているとは思いもしなかったので、変わった行動だな、ぐらいにしか思っていなかったですが、もしかしたら、体の中にシダムシが寄生していたので、あんな行動をしたのかも…?

いつの日か検証したい。

【飼育研究部 森滝丈也】

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