2025年3月7日と11日に孵化したパラオオウムガイのB13とB14が、孵化から3か月経過しました(個体識別番号の「B」は、パラオオウムガイの学名 Nautilus belauensis に由来しています)。
鳥羽水族館では、孵化後およそ2か月を目安に飼育水温を成体と同じ15℃まで下げて管理しています(それ以前は約23℃で飼育)。現在の低水温環境での飼育も約1か月が経過し、両個体ともに順調に成長しています。
孵化直後の殻には黒いスジ模様が形成されていましたが、この1か月間では新たなスジの形成は抑制されているようで、水温低下による成長の安定化がうかがえます。
今後の成長がますます楽しみです。
なお、B14の方は、軟体部が収まる「住房(じゅうぼう)」が広く、例えるなら「胸板が厚い」ような印象で、より健康優良児といった風貌をしています。
B13(孵化から3ヶ月経過)
B14(孵化から3ヶ月経過)
【飼育研究部 森滝丈也】