先日、竹島水族館さんからカガミモチウニが届いたとお伝えしましたが、一緒に“謎の木の実のような物”も入っていました。大きさ2-3㎜ほど
竹島水族館さんのテヅルモヅルとウミビルが一緒に入っている水槽に突然現れたモノらしく、どちらかの卵かなとへんな生きもの好きの私についでに送ってくれたのです。
こういう心遣い、嬉しいですね(笑)
これは…ウオビルの仲間の卵ですね。ウオビルは環形動物の一群で、多くは硬骨魚に寄生して体液を吸っています。
個人的にはまだ、ときめきが薄いグループですが、それでも20年ほど探しているウオビルがいます。それはマダコに付くウオビル(今回の卵とは別の種類)。
以前、漁師さんに見せてもらったマダコの胴体にたくさん付いていました。当時、ウオビルがタコに寄生するなんて聞いたことがなく、とりあえずピンセットを使ってマダコから引き抜いて標本固定しました。
軟体動物であればマガキ(牡蠣)に寄生する種類はいるようですが、やはりマダコに寄生するという報告例はなく、後に訊ねた研究者の方も珍しい種類に違いないだと言っていましたね。
よくよく調べるとウオビルの世界も面白いのかもしれません。
【飼育研究部 森滝丈也】