先日の熊野灘沖脚底引き網で採集した生物の中にはこんな小さなものも。
このヒラムシは年に1回ほど採集できますが、これまでに見つかっているのは毎年1月で、必ず底引き網で引き揚げた沈木の表面にいます。
おそらく沈木に依存した生活をおくっているのでしょう。
どことなく春っぽい色彩で結構きれいなヒラムシですが、いまのところ種名は不明です。
ヒラムシの仲間【扁形動物】は左右相称動物の中では非常に原始的なグループですが、よくよく見ればなかなかカワイイ姿をしていますね。
一応、展示水槽に収容しましたが、体長は5mmほどなので、どこにいるのか…
沈木の表面を探せば姿が見つかるかも。
また、ヒラムシの仲間は産卵すると、その卵をしばらく保護する習性を持つ種類がいますが、このヒラムシも以前、水槽中で産卵したことがあります。
【飼育研究部 森滝丈也】