クリスマスが終わり、もうすぐお正月。鏡餅の出番です。
鏡餅と言えば、へんな生きもの研究所で展示中の「鏡餅ウニ」ことPrionechinus forbesianus
熊野灘の水深300mで採集される殻径2cm以下の小さなウニの一種です。
水槽の中で鏡餅のように2匹が重なることがあります。
現在、30数個体飼育していますが、ここ数日16~20個体が重なって鏡餅になっています。
この奇妙な行動、これまでの観察でどうやら下の個体がメス、上がオスのようだとわかってきました。
これはオスがメスをキープする行動のようで(繁殖行動?)オスが乗ったメスに別のオスが近づいてくると、元からいたオスは近づいてきたオスを排除しようとします。
私はひそかにこの排除行動を「ウニ相撲」と呼んでいます(笑)
今朝もそんなウニ相撲が観察できました。
今回は「鏡餅」になった2組が隣りあっていたのですが、上に乗ったオスが接近して互いに牽制しているようでした。
お互いに管足を伸ばして、どうやらさかんに相手を探っているようです。
こんな行動を見ると、どこか人間っぽく見えてきて、興味が尽きませんね。
ちなみに、今回の小競り合いは、最終的に下になったメスの方がゆっくりと移動して離れていったので、オスの小競り合いは何事も無く収束していきました(笑)
今回は、相撲と言うよりも騎馬戦みたいでしたね。
【飼育研究部 森滝丈也】