一昨日(金曜日)は宿直でした。
先日の飼育日記で紹介したヨコエビの正体が知りたくて宿直業務の合間、図鑑やら文献と悪戦苦闘していました。
…が、やはり初めてのヨコエビ類で、ほとんど何も分からずじまい…
胸肢が「亜はさみ状」になっているのが特徴的です。
これでヤドカリの毛を掴んでいるようです。
ん~やはり このままでは落ち着かない…ので、ヨコエビ研究者の方に問い合わせてみることにしました。
早速、ヨコエビ研究者さんから返信が!うひょ~!
お忙しい中にもかかわらず、文献を調べてもらえました(お世話になりました)
なんでも、今回のヨコエビのような特徴的な胸脚を持つ属はIsaea(3種)、Isaeopsis(1種)、Pagrisaea(1種)だけだそうです。
そして、それぞれの種と今回のヨコエビの画像を比較したと ころ、Isaea concinnaという種と特徴が一致したそうです。
そのヨコエビの分布域は日本海~ベーリング海の水深17~89mで、カイメンを付けたヤドカリに付着するそうで、日本沿岸からの報告はないそうです。
おぉ!
ただ、分布域と生息深度、体色などが記述と少し違うので、研究者から送られてきた原記載論文(このヨコエビが最初に名前を付けられた論文)をあらためて読んで比較したいと思います。
…て、記載論文はロシア語!(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】