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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

熊野灘のヒトデから見つかったスイクチムシ

熊野灘の沖合底引き網漁船で採集したヒトデからスイクチムシがどんどん見つかっている…そんな話題をお伝えしていますが、あまりに立て続けに見つかるのでどれがどれだかわからなくなる…と同僚からの感想。

確かに。

そこで、昨日は宿直だったので、夜、寝る前に画像を少し整理して並べてみました。

すると、思いの外、違いがはっきりと見て取れてなかなか面白い!(そう思うのは僕だけかもしれませんが)

どうでしょうか?それぞれのスイクチムシの雰囲気がわかるでしょうか(笑)

画像は全て腹側。口が上側に向いています。

まず初めに、つい最近見つけたばかりのユミヘリゴカクヒトデのスイクチムシ

続いてウデナガゴカクヒトデのスイクチムシ

こちらもウデナガゴカクヒトデから(このヒトデには2種のスイクチが寄生している可能性)

ヒメヒトデの仲間から。ポテッと突出した口がかわいい。

カンムリヒトデから。幅1.5cmもある大型のスイクチムシ。

そして、これはヤマトホシヒトデから。

実はこのスイクチムシだけは私が見つけた種類ではありません。

10年ほど前に別の海域で見つかった種類ですが、まだ学名が付けられていません。このスイクチムシは熊野灘からも見つかっています。

そして最後にこちら…

あ、これは夜食(おやつ)に食べていたグミですね(笑)

最近は、こんなものもスイクチムシに見えてしかたがありません。バナナチップとか。

※スイクチムシはゴカイなどと同じ多毛類の寄生性の一群。中でも、このヒトデに内部寄生するAsteriomyzostomum属はこれまでに2種しか記載されていませんが(アメリカ西海岸と地中海)、熊野灘の漸深帯から新たに5種類?が見つかったことからまだまだ新発見が続きそうな予感がしています。

【飼育研究部 森滝丈也】

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