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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

取水口って!?

先日、もりたきさんのウミウシ飼育日記になにげなく登場した取水口という言葉。

重要なモノなのに、お客さんはなかなか聞き慣れないですよね?

この重要性を伝えるべく、今回は日記を!!

 

前情報として・・・

水族館で使用する海水はどのようなものがあるかというと

1.海から直接海水をくみ上げる

2.バラスト水という船の重し用の海水を買ってトラックなどで運んでくる

3.人工海水といって淡水に人工海水の元を混ぜて海水を作る

などがあって、立地条件や、コストなどによって各水族館バラバラです。

 

鳥羽水族館で使用している海水は、1の方法で、直接目の前の海から汲んでいます。
といっても量は半端じゃありません。

なんと。。。

毎時100トン!!

ぱっとしませんか?

みなさんの代わりにググってみると、お風呂がだいたい200リットル。

リットルに換算すると・・・100000÷200=500

一時間にお風呂500槽が貯まります。

算数苦手なので間違っていたら問い合わせメールで教えてください!笑

 

海から海水をひっぱってくる入口が取水口です。

どこにその取水口があるかというと。。。

この写真右下のオレンジのブイの下付近にあります。

煙突のようなものがあって、普段上部は蓋がされており、

てっぺんより少し下の横の部分から水を吸いこんでいます。

(写真:吸い込み口付近のメバルくん)

吸い込まれた水は、バケット(ゴミなどを取る装置)、ポンプ、ろ過槽を通って、

原水槽というところに貯められてからいろいろなところで使用されます。

水族館の命ともいえるこの海水!

その海水をくみ取る取水口が詰まってしまったらエライことになるので。。。

 

年に数回、潜水して掃除をしてます。

なにをするかというと、煙突上部の蓋を外し、金属の長い棒を煙突に突っ込んで、貝や、

カイメンなど、いろいろな付着物を落とします。

(あっち向いてホイじゃなくって、棒を突っ込む順番決め中)

この突っ込む作業・・・2mほど金属の棒を持ち上げて、煙突内部の側面に擦らせるように落とします。

一人10回はやるので結構疲れます@@;

付着物を落としたあと、そのまま吸いこんだらもちろん詰まってしまうので。。。

逆送という作業をします。逆送ポンプを使って付着物などを押し出します。

まさに煙突という言葉がふさわしいですねw

この時は、貝、カイメン、カニ、ヤドカリ、クモヒトデ。。。

まぁ~いろんなもんが降ってきますwww

おもろいですよ^^

このあとは蓋を閉めて元通りにして終了です!!!浮上!!

 

と思ったけど続きがあるみたい。

ココでふと疑問が・・・

逆送はしたけど、もし付着物や貝殻が残ってたら吸いこんでバケットに詰まるんじゃ!?

ということで、取水口掃除の次の日、バケット掃除があるとのことでお手伝いに・・・

左の白い配管が海へとつながっています。右側の丸いのがバケットです。

蓋をあけて中身を取り出すと。。。

写真左:取水口掃除後のバケット   写真右:きれいなバケット

綺麗な状態の右側と比べるとなかなか汚れています。

が、逆送の時降ってくる付着物の量から想像して、もっと多いと思っていたので、

案外少ないですね。

逆送の時は毎時200トン(お風呂1000槽/毎時)という吸い込む倍の量押し出して

いるので、結構押し出されるみたいです。

そして吸い上げる力があまりないので、貝殻などまでは滅多に吸ってこないそうです。

取水口掃除の次の日だからといってもバケットの汚れ具合は普段と変わらないそうです。

ここまででやっと、取水口掃除した後でも、無事に海水をくみ上げることが

可能ということがわかりましたね!  いやぁ~安心安心!!

以上をもちまして取水口の説明+取水口掃除の説明終了です!

取水口の重要性、少しはわかってもらえましたかね?

水族館来た際は目の前の海に浮かぶオレンジのブイ探してみてください^^

その下に取水口があります!

 

あぁ~もうすぐ12月や。。。取水口掃除じゃなくて部屋の掃除もしなくては・・・m(  )m

 

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