先日、いつもお世話になっている菅島の漁師さん(幸進丸)からオオアカヒトデを譲り受けました。本個体は菅島沖(鯛島礁 水深10m)で採集されたそうです。
幸進丸さんもこのヒトデは初めて見たそうで、網から引き揚げたときに、バナナがかかってきた!と思ったとか(笑)確かに色は違いますがバナナぽいかも。
オオアカヒトデは日本最大のヒトデの一つで、この個体で腕の長さは28㎝ありました。
インド-西太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く分布するオオアカヒトデですが、日本の本州中部沿岸では定着していないようです。本州沿岸で目にする個体は、沖縄周辺やフィリピンなどの熱帯域で生まれた赤ちゃん(幼生)が黒潮に運ばれて成長したものだと考えられています。
去年の1月には三重県の南伊勢町でも採集されていますが(現在、展示中)、鳥羽湾内での採集例は聞いたことがありません。
去年12月には小笠原(稀に串本あたり)に分布するアカイセエビが鳥羽の国崎で採集されましたし、やはり温暖化、黒潮大蛇行の影響でしょうかね?
あ、アカイセエビは伊勢志摩の海ゾーンで展示中↓ 先月脱皮しました。
鳥羽湾で採れたオオアカヒトデはしばらく予備水槽で飼育後、展示する予定です。
【飼育研究部 森滝丈也】