朝の見回り中、ふと見ると熊野市沖 水深150mで採集したナスビイソギンチャクが触手を伸ばしていました。まだ水槽環境に慣れていないのか、今のところ触手を伸ばすのは朝ぐらいで、日中はあまり見かけません。貴重な1枚です。
本種は砂泥地に生息する種類で、細長く伸びた体壁に泥をまとっています。
これをナス(茄子)に見立てた、昔の人の想像力はスゴイです。どの辺がナスに見えたのか?強いて言えば、触手の辺りがナスのヘタっぽいのでしょうか…
私なら、干し大根に見えるかな、沢庵漬けとか(笑)。あとは長芋?
ちなみに、ニンジンイソギンチャクやダイコンイソギンチャクという種類もいるようです。
ナスビイソギンチャクは、熊野灘ではそれほど珍しい種類ではなく、水深120-150mあたりで時々採集できます。機会があれば見に来て下さい。
【飼育研究部 森滝丈也】