前回お伝えしたように、パラオオウムガイの産卵誘発は上手くいったようで、順調に産卵しはじめています。
うまく受精していれば良いのですが…
さて。
鳥羽水族館ではパラオオウムガイの孵化例はありませんが、一方、オウムガイとオオベソオウムガイの孵化には成功しています。特にオウムガイはこれまでに162個体が孵化しています。
ところが幼若個体の長期生存は難しく、これまでに1年以上生存したのはわずか10個体のみ。その中でもとりわけ長期間(1000日以上)生存したのはたったの5個体です(全体の3%)
この仲間入り(殿堂入り?)を目指しているのが現在飼育中のP162。来月1000日目を迎えます。
これまでに孵化500日を超えた個体は皆1000日を突破しているので、去年の9月にP162が500日を通過した時には既に1000日目を迎えるものだと確信していましたが(笑)ついにその日が近づいてきたと実感…今から楽しみです。
順調に大きくなりました。
水族館生まれのオウムガイを見ることができる水族館は、国内では鳥羽水族館だけなので、是非見に来てください。
来年は、ここにパラオオウムガイの赤ちゃんが加わるよう頑張ります!
【飼育研究部 森滝丈也】