2013年から沖合底引き網漁船に乗せていただき、熊野灘にどのような生物が分布しているか調査しています。
先月11月に調査開始以来初めてとなるミナミゴカクヒトデ Paragonaster ctenipes を採集しましたが、現在、へんな生きもの研究所でひそかに展示しています。
搬入してもすぐに死んでしまう種類もいますが、ひとまず安定している様子。
滅多に見る事ができないヒトデなので、行動観察する絶好の機会です。
よく見ると、場所によって管足のかたちが違うようです(ヒトデでは決して珍しいことではありません)
今日はさらに面白い事に気付きました(少々マニアック…)
実は、このヒトデ、口の近くの管足がかなり長く伸びるみたいです。
わかりやすいように画像を加工して、伸びた管足に色を付けてみました。
驚いた!これは、知らなかった。他のヒトデでこんな報告はあるのでしょうか…(ちなみに細い糸状のものは管足ではありません)
時々、砂に口を押し付けるような体勢をとりますが、管足を伸ばして餌を探っていたのかもしれません。
こういった生態を見ることができるのも水族館ならでは、ですね。
【飼育研究部 森滝丈也】