まさかのトゲクモヒトデOphipthrix sp. 3連投です(笑)
前回、沖合底引き網で採集したトゲクモヒトデにヤドリニナが寄生していたとお伝えしましたが、よく見ると、それ以外にも何やらオレンジ色の生物(?)がいるような…(矢印)
扁形動物か?いや、まさか…スイクチムシ?あぁそんな気がしてきました。興奮!
スイクチムシ…それは主にウミシダに外部寄生するパラサイト。
見かけからは想像つきませんが、実はゴカイやミミズ、ヒルなどと同じ環形動物の一員です。
170種ほどいるほとんどがウミユリ類(ウミシダ類)に寄生しますが、ごく一部の種がヒトデ、クモヒトデ類から報告されています。
今シーズンは熊野灘の漸深帯からヒトデに内部寄生するスイクチムシ(未記載種)3種と遭遇し、それを機に私の中にスイクチムシの風が吹きはじめました。
去年までは全くの守備範囲外だったのに…(笑)
そして昨日、はやる気持ちを押さえつつ顕微鏡で確認すると…
トゲクモヒトデの体表を這うオレンジ色の生物はス・イ・ク・チ・ム・シ!
やはり風が吹いている(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】