今年の8月、オウムガイの初産卵と寿命の関係について、この飼育日記で紹介しました。
要約すれば、①これまでに鳥羽水族館で孵化して性成熟に達したオウムガイの死亡時の日齢は、初めて産卵した日齢の1.4-1.5倍であった。
②じゃ、水槽内で初めて産卵した時点で、およその寿命(将来の死亡日)が予測できるのでは?
…でした。
で、現在、水槽内繁殖個体として世界最長飼育記録を更新中(2009.7.10孵化)のオウムガイP149をこの法則に当てはめ、初めて産卵したのがおよそ3年と2ヶ月(1155日齢)なので予測寿命は1617-1963日齢となりますね、と書き込んだわけです。
https://aquarium.co.jp/diary/archives/11777
それから3ヶ月…
P149は先日、無事にその予想寿命を通過しました(本日で1969日齢)
…ですが、時を同じくして、それまで順調に摂餌していたP149の食欲が突然低下したのです。
これまでの経験からすると、残念ながらこれは確実に死期が近いパターン。
オウムガイはひと月ほど食べない時期があっても生きながらえますが、落ちた食欲が戻ることはまずありません。
なんだか予想寿命という呪いをかけてしまったようで、申し訳ない気持ちが半分。
それでも、それが寿命なら仕方がないという思いも半分。
今はまだ、食欲以外の大きな変化は見られないP149ですが、最後の日は穏やかに迎えさせてあげられたら…と思っています。
今年の大晦日、12月31日にP149はちょうど2000日齢を迎えるのですが…