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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

テングカワハギのハレム

テングカワハギのハレム

エントランスホールにあるサンゴ水槽に新しくテングカワハギのメス3匹が仲間入りしました。メスがやってくるまではこの水槽はオスが1匹だけだったので、現在、憧れのハレム状態です(笑)。

(画像は以前撮影したもの)

テングカワハギはサンゴ(ミドリイシ類)を専食し、餌となるサンゴの周囲に縄張りをつくります。

通常は一夫一妻で、オスとメスがつかず離れず、縄張り内でツンツンとサンゴをついばんでいます。縄張りに別のペアが近づくと、オスはオスを、メスはメスを攻撃して追い払うので、海の中では互いに重ならないような縄張りがいくつも形成されます。

ところが、条件によっては1匹のオスの縄張り内に複数のメスがそれぞれの縄張りを持つ、ハレムが形成されることがあることが知られています。

今回はうまい具合に新入り個体が全てメスだったので、ハレムが形成されたようです。

様子を見ていると、オスの広い縄張り内に3匹のメスがいる感じ。こういう状態だとメス同士もケンカしないようで、実に平和です。

水槽内の空間には限りがあるので、複数のペアがいるとどうしても縄張り争いが激化してしまうらしく、しばらくすると個体数が減ってしまいますが、今回のようなハレムだと個体数が安定するのではないかと、期待しています。

テングカワハギはこんなミドリイシ類のポリプをツンツンと食べます。↓

【飼育研究部 森滝丈也】

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