まだまだ寒い日が続きますが、立春を迎えたことですし、少しでも春っぽい生き物を紹介しますね。
ホネナシサンゴの仲間です。色味が春っぽいかな、と。
まずは、へんな生きもの研究所のキンチャクガニ水槽にいるオレンジのホネナシサンゴの一種。
ホネナシサンゴは分類学的研究があまり進んでいないグループのようで、本種の種名ははっきりしません。
さわやかなオレンジ色が良い感じ。この種は分裂してどんどん増えています。
触手の先端にある丸い玉(頂球)が可愛いですね。
次に紹介するのは、ヒメセミエビ水槽にいる少し大きめ、ピンクのホネナシサンゴ。これも種類は不明です。
このコは分裂(無性生殖)じゃないのか、ずっと単独でいますね。
こちらも春っぽい体色で、頂球もやっぱりかわいい。
ホネナシサンゴはイソギンチャクに似ていますが、体のつくり(内部を仕切る膜の配列など)はむしろサンゴの仲間(イシサンゴ目)に近く、ホネナシサンゴ目という独立したグループに分類されます。
石灰質の骨格を持たないことから「ホネナシサンゴ」と呼ばれるようですね。
ホネなし、だからといって「根性なし」ということではありません。あしからず。
【飼育研究部 森滝丈也】