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鳥羽水族館 飼育日記 鳥羽水族館 飼育日記

Trichechusの語源

Trichechusの語源

私は中学生ぐらいの頃から学名などの語源を探るのが好きでした。

学名は一般に属名と種小名の2つで構成されますが(例えばヒトならHomo spiens ラテン語で「賢い、人間」の意味)、名付けた人が感じたであろう、その生物の特徴が反映されていたりするのが面白いですね。

例えば人気者のラッコの学名は「Enhydra lutris」これは古代ギリシャ語とラテン語由来で「水に棲む、カワウソに似た生き物」といった意味ですし、ダイオウグソクムシ「Bathynomus giganteus」なら「巨大な、深海の住人」といった意味になります。

ところで、私も担当するアフリカマナティーの学名は「Trichechus senegalensis」ですが、これは「セネガル産のTrichechus」。

…って、Trichechus(トリケクス)って何!? 

実は中学生の頃に見た図鑑にTrichechusは「3つ折りになった山」の意味だと明記してあり、何となく、前足の爪の事を言ってるのかな?と漠然と考えていました。

ところが、最近調べ直すと、実はTrichechusは古代ギリシャ語で「毛を、持つ」の意味だと判明。どうやらあの図鑑の情報は間違いだったようです。

確かに、マナティーは意外と「毛」が印象に残りますね(昔の人はクジラやイルカと比較したのかも)

体毛も意外と長い。

ちなみに画像は全て「みらい」です。

【飼育研究部 森滝丈也】

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