現在へんな生きもの研究所ではメスのイッスンボウシウロコムシを3匹飼育しています。
本種はメスの背中に小さなオス(矮雄)が乗る習性が明らかになっていますが、オスのサイズがメスに対してかなり小型(メスが2-3㎝に対してオスは0.5㎝)なのと、メスの背中に並んだウロコの下に隠れているため、実際のところ、肉眼で見るだけではオスの有無ははっきりしません。
時々、オスはいますか?と問い合わせを受けることがあるので、今回、拡大して確認することにしました。
まず、体長2.7㎝ほどある一番大きな個体(№11)を確認すると…
う~ん、メスの前半部のあたりにオスがいるような気配がしますが、ウロコに邪魔されてやっぱりわかりません。
残念。
続いて2匹目(№9)…この個体はウロコが一部脱落していることもあって、すぐにオスが見つかりました!
ウロコの脱落した部分からオスが顔を出していますね。
かわいい4つの目が(小さな点々がそれです)見えています。オスの全身はこんな感じ。
オスはメスと頭の向きが逆になっているパターンが多いようです。
そして、最後の3匹目(№8)…この個体は今もヤドカリの殻の中にいるので、オスの存在は確認できませんでした。
オスの姿は確認できませんが、時々ヤドカリの背負う貝殻から頭を見せるメスの姿はかわいいので、おススメです。
【飼育研究部 森滝丈也】