先月紹介した、熊野灘水深300mで採集したアラウロコクモヒトデに内部寄生していた謎生物。
著名な研究者から「写真を見る限りコペポーダの仲間のようです。まだ知られていない種類であるのは間違いでしょう」といったニュアンスの返事を頂きまして、俄然2匹目のドジョウを狙う気になってきました(笑)
来月から再開する沖合底引き網の標的の一つに掲げます。
そんな中、以前にも何匹かまとめてアラウロコクモヒトデを採集していたはず…ふと思い出しました。
前回の個体のようにコブができたクモヒトデではなかったはずですが、体内にまだ成長していない謎生物がひそんでいる可能性もあるはず?
そこで、さっそく今朝、へんな生きもの研究所の見回りついでに探してみると…
無造作に保管してあったアラウロコクモヒトデの標本が5個体 見つかりました(2013年2月3日採集)
はやる気持ちを抑えつつ、潜水掃除の前にひとつだけ解剖してみようと、顕微鏡をのぞきながら解剖を始めると…
おぉ!いきなりのビンゴ!
この写真を見ても何が何だかわからないでしょうが、一目見ただけで確信が持てました。
間違いねぇあいつだ…
クモヒトデの組織が取り除きれなかったのですが、ひとまず記録写真をば…
自分の引きの強さに驚きです(笑)
そして、午後に作業の合間にあらためて残りの4個体も解剖してみましたが、こちらには寄生していませんでした。
ということで寄生率はひとまず20%ですね。
この寄生率なら来シーズンも見つけることができそうです。
楽しみ楽しみ。
近い日に正体を明らかにできれば、と考えています。
【飼育研究部 森滝丈也】