昨日書き込んだシダムシの続きです。
シダムシについて大学の先輩に確認したところ、日本から正式に報告されているのは3種類(オカダシダムシ・モミジガイシダムシ・ルソンヒトデシダムシ)ですが、その他に未記載種が4種類(スナイトマキヒトデシダムシ・サツマヒトデシダムシ・アカヒトデシダムシ・アミメジュズベリヒトデシダムシ)が知られているようです(世界では31種)
やはりゴカクヒトデ科からは報告はないとのことでした。
と言うことは、ユミヘリゴカクヒトデから見つかったこのシダムシは…(シダムシは宿主の特異性が高いので)やはり、知られていない種類なのかもしれません(1目盛り=1mm)
※前回の画像とは上下逆になっていますが、通常、口(頭部)を上側に持ってくるものなので、この向きが正解です。
さて。
今朝も予備水槽でユミヘリゴカクヒトデが死んでいました。と言うか、昨日のうちに既に死にかけなのを確認していたのですが。
輻長(中心から腕の先までの長さ)24mmのユミヘリとしては小さなサイズ。
あまり期待しないまま、ひとまず解剖。
はい、やっぱりいませんね。
…って、ちょっと待て!自分。
さっそく検鏡。
全長1.5mm、おぉ!これは外套が分岐する前のシダムシyoungじゃないのか?
もちろん、シダムシの幼若個体などではなく、ヒトデの組織の一部、もしくは混入物の可能性もあるわけですが。
見た印象からはシダムシのような気がしています。
一応、標本に固定。
シダムシの成長過程はまだよく判っていないようなので、情報の1つとして備忘録的に記録しておきます。
【飼育研究部 森滝丈也】