昨日は紀伊長島の甚昇丸さんに乗船させていただいて深海底引き網の生物採集をおこなってきました。
色々と面白い生物が採集できましたが…その中に私を悩ます小さな謎生物を見つけました!
それは水深144-200mで採集した沈木に付着していたもの。船上でおや?と不審に思って沈木ごと採集ビンに入れて持ち帰りましたが、水槽に入れても正体がわからない。
顕微鏡で拡大すると…驚愕!まさかこんなヘンなヤツだったとは…
どの動物群に分類されるのかすら見当がつきません。
コイツです↓
かたちは盤径3㎜ほどのキノコ状。
中央に少し突出した口?があり、一見するとイソギンチャクなどの刺胞動物の一員にも思えます。
よくみると口の周りに太短い触手らしきものが…
でも、それ以外は全身がハサミ状の突起で覆われています。
まるでウニやヒトデに見られる叉棘(さきょく)のよう。
刺胞動物でこんな器官を持つ種類なんて私は知りません。
まるで全身に洗濯ばさみ…
かなり活発に開閉します。防御器官なのでしょうか?エイリアンの口元にも似て、厳つい印象があります。
コイツの正体は一体…?
謎生物に心臓のドキドキが止まりません。
深海生物…やっぱり深いわ。
【飼育研究部 森滝丈也】