最近、頻繁にお伝えしているオオベソオウムガイの卵。
サンゴ片の上に乗せただけで固定はしていませんが、16日まではまったく向きが変わることはありませんでした。それが、17日の朝に見ると、横倒しに…
立たせてみようとしましたが、何度やっても倒れます。
オウムガイの殻は、内部がいくつもの隔壁で仕切られ、その中の気体の浮力と軟体部の重さのバランスで中性浮力を保っています。
孵化前にも隔壁は作られています。
孵化前に作られる隔壁は7枚。卵の中で少しずつ浮力が増していきます。
これは以前観察したオオベソオウムガイの胚。
卵殻は取り外してあります。
発生が進み、卵黄が徐々に吸収されて隔壁が作られると(隔室が増えると)
横向きになります(自然の状態では卵は岩に固定されているので、胚が横倒しになることはありません)
今はちょうどそんな時期にさしかかっているのですね。
横倒しのままだと殻口部の成長過程が観察できないので、今日からは指でつまんで確認することにしました。
【飼育研究部 森滝丈也】