3月29日に鳥羽湾の水深70mで採集された正体不明のイソギンチャクを「へんな生きもの研究所」で展示開始しました。
全体的に柔らかく、ドレープ感のある足盤が特徴的。触手は43本。
私はこれまでにこんな姿のイソギンチャクを見たことがありません。
イソギンチャクの専門家に画像をお見せして問い合わせてみたのですが、やはり画像だけだと判別が難しいようです。 体の特徴がやや似ている種類は思い当たるそうですが、その種類だとしたら、これまで見た個体とはイメージがかなり違うそうです…
その研究者とは今週末に水族館でお会いする予定なので、実物を見ていただければ、はっきりした種名がわかるのではと期待しています。
本種は、やや水温が低い海域に生息するイソギンチャクのようで、入館後しばらく外海水のかけ流し水槽(予備水槽)で飼育していたので状態変化はなかったのですが、春が過ぎて水温が徐々に高くなってくると(今は18~19℃はあるかな)萎縮して元気がなくなってきました。
それで今回、9~10 ℃の水槽に引っ越しさせてみたのです。
少し水温が低すぎるかな、そんな心配もよそに、水槽に入れるとすぐに大きく膨らみ始めたので一安心。
もしかしたらコイツ、珍種かもしれませんよ(笑)
機会があれば、ぜひご覧ください。
【飼育研究部 森滝丈也】