今回はこの魚、通称「カニハゼ」です。
通称というのは、この種は日本では未だ見つかっていないため、正式な標準和名はついていません。
この名前は背びれの2つの斑紋がカニの眼のようで、遠くから見ると全体像がカニっぽく見えることから、カニハゼと呼ばれるようになったと言われています。
この種は砂の上を動きひょこひょこと動き回るため、動き方もカニっぽく、カニに擬態しているとも考えられています。
そんな見た目からして可愛いカニハゼですが、萌えポイントとして、食事風景が挙げられます。
ハゼの仲間には砂の中にいる底生生物を好んで食べる、ベントス食の種が多く存在します。
もれなくカニハゼもそのうちの1種で、砂を口に含み、鰓から砂を吐き出す際に微生物を濾しとって食べます。
砂を口に含み・・・
鰓から出す。(少しわかりにくいですが、鰓が膨らみ砂が出ています)
これを繰り返し繰り返し行うので、ほぼずっと砂をハムハムしています。
とても可愛い。
ちなみに、カニハゼはペアで巣穴を作って生活するので、日中は2匹が近い距離で砂ハムをしています。
遠く離れず、お互いを意識しながら生活する姿はなんとも微笑ましいです!
【飼育研究部 やまおか】