次の日曜日(27日)開催のオンラインツアーの準備をしています。
オウムガイの繁殖を中心にお話するつもりなので、オウムガイの精子の動画を初公開することを思いつきました。ただ、個人的には面白い(興味深い)と思っても、一般ウケしないかもしれないなぁ。ひとまず、この場で紹介して、興味を持つ人が多いようであれば動画を公開しましょうかね(笑)
オス(左)とメスは、こんな感じで交接をするのですが、この時オスは1㎝ほどの大きさの精包(せいほう)をメスに手渡します。
精包の中には、精子の入った長い精莢(せいきょう)が一本、折りたたまれて入っていますが、これがかなり長くて、20~30㎝近くあります。精包から精莢を引き抜くとスルスルッと出てくるので、ちょっと気持ち良いぐらいです。
そして、もちろん精莢の中にはたくさんの精子があるわけで、顕微鏡で観察すると、思わず声をあげてしまうほど、元気に泳ぎ回っています。
面白いのは、精子のかたち。
例えば、ヒトのだとオタマジャクシのようなかたち、と表現されますよね。オウムガイも基本的な構造はだいたい同じですが、大きく違うのは精子の頭部のかたちと大きさ。頭部は棒のように細長くて、長さはヒトの10倍ほどもあります。私も最初はこれが精子だとは気が付かず、その事実を知ったときは驚いたほどです。
…やはり、ちょっとマニアックすぎるか(笑)
【鳥羽水族館 飼育研究部 森滝丈也】