去年の12月に熊野灘の水深280-400mの深海からやってきた№11(当時、種名はまだ極秘扱いでした)
ジンゴロウヤドカリと共生するヒメキンカライソギンチャクの体壁で発見、これが№11との初めての出会い(矢印)
でも、表に出ていることは少なく、ほどんどがヤドカリが背負う貝殻の中(矢印)なので、滅多にその姿を見ることはできませんでした。
そして年が明けて3月。ようやく新種記載論文が公表。ついにその種名も公にすることができるようになりました。
はい、「イッスンボウシウロコムシEunoe issunboushi」ですね。
論文公開直後から、この№11は観察しやすいように貝殻とイソギンチャクから取り外され、小型水槽内で展示開始となりました。それから4ヶ月間、№11は時々イソギンチャクの上には移動することはあるものの、貝殻の中に隠れることは全くありませんでした。
ある意味、展示生物として自覚ある行動?とも言えますが、本来の習性とは違うので、不思議に思っていました。
それが先日、突然№11は貝殻の中に隠れてしまいました(矢印)
何故?
理由なんてないのかもしれませんが、備忘録としてひとまず飼育日記に上げてみました(笑)
ちなみに同じ水槽には№8もいますが、こちらは外に出ています。
【飼育研究部 森滝丈也】