先月、熊野灘の沖合底引き網で水深300mから採集したミズムシ(等脚類)の一種。
ニチリンヒトデと共生関係にあるようで、見つかるのは決まってニチリンヒトデの体表面から。他のヒトデからは見つかっていません。
今回は抱卵個体が採集できたので、卵の発生過程を毎日楽しみに観察していました。
3月3日
さらに翌日、3月11日はすでに孵化しているのか、保育嚢の中で動く幼生が見える…ような。母さんミズムシも盛んに保育嚢を動かしていました。
あぁ、これは保育嚢から幼生が出てくる日も近い!
…と思ったものの、翌日私は休日を頂いてました。
まぁ、孵化してもしばらくは親の体のまわりに(あるいはヒトデのまわりに)いるだろう、と思っていました。
が、それは甘かった…
もぬけの空じゃないですか!そして、幼生はどこにもいない…
どうやら保育嚢から出るとすぐに親から離れてしまうようです。
残念。
でも、もしかしたら水槽のどこかにいるかも…淡く期待。
【飼育研究部 森滝丈也】