このブログで何度も言っていますが、マイナー生物・内肛動物が好きです。
特に単体生活者のロクソソマの仲間。
へんな生きもの研究所で飼育中のダイオウグソクムシ№5の脚にこのロクソソマの仲間(ロクソソメラ属の一種)が付着しています(高さ0.4-0.5㎜ほど)
これまでにダイオウグソクムシ№5だけで見つかっていましたが、最近、№13の右第6歩脚にも付着していることに気づきました。
以前は付着していなかったと思うのですが…
これは№5の脱皮に伴って移動してきたものなのでしょうか?
現在、№13にはかなりのロクソソメラが付着しています。
ところが、今のところロクソソメラが付着しているのは№5と№13の脚だけ。水槽のガラス面などからは見つかっていません。
…ということは、このロクソソメラはダイオウグソクムシと共生関係にあるのでしょうか?
実際のところこの単体性内肛動物は、以前は他動物に付着して生活する共生性の生物だと考えられていたそうです。
ところが、最近では他の生物と共生しない種(非共生性種)も相当数見つかっているようです。
果たしてこのダイオウグソクムシのロクソソメラはどちらのタイプなのでしょうか?気になります。
そこで確認実験をしてみることに。
さきほどダイオウグソクムシ№13に付着したロクソソメラをエアチューブを使って採集しました。
ガラス容器でしばらく飼育して、容器に付着するか試してみようと考えています。
果たしてダイオウグソクムシから離れても付着・増殖できるでしょうか…
現在、全国の水族館で多くのダイオウグソクムシが飼育されていますが、このロクソソメラはおそらく他の園館さんでも見つかるはずです。
水槽のガラス面などで見つけたら、ご一報いただけると幸いです。
【飼育研究部 森滝丈也】