おはもづる~!
みんな大好きテヅルモヅル(…みんな?)
さて。
へんな生きもの研究所ではセノテヅルモヅル(水族館近くの菅島沖で採集)を展示しています。
大きなモヅルと小さなモヅルの2個体を展示していると思われがちですが…
実は大きな成体のセノテヅルモヅルには小型のセノテヅルモヅルが3個体取り付いています(下画像はその中のひとつ、個体番号№2)
成体に取り付く幼若個体の最古参は、この飼育日記でもおなじみの「モヅ子(個体番号№1)」
この画像では取り外していますが(2014年11月撮影)モヅ子ちゃんは取り付く相手(成体)が死ねば別の個体に乗り換えて、この「すねかじり行動」を実に3年半近く継続中。
3個体目の画像(個体番号№3・仮称・マユゲ)は、今回は割愛…(笑)
このように、セノテヅルモヅルの成体には幼若個体が付着していることがあります。
本当の親ではなくても成体であれば取り付いて餌を横取りする「同種間の寄生」に見えることから、私はこの行動を勝手に「すねかじり行動」と呼んでいます。
…ところが。
不思議なのは反対にこの「すねかじり行動」を全くしない個体がいること。
ちなみに、№4の大きさはすねかじりする№1~3とほぼ同じ、№2と№3とは同じ時期に同じ海域で一緒に採集されています。
ですが、No.4は今までに一度も他の成体に取りついたことはありません。
他の個体は成体から取り外しても自力で戻るのに、No.4は成体の上に乗せてもすぐに離れてしまう…
これはどういうことなのか?興味深い…
いくつか仮説を立てているのですが、未だ立証には至りません…
さてさて、この行動の違いは一体?
気になります(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】