今月の熊野灘沖合底引き網で採集したシンカイコシオリエビの仲間。甲長8mmほど
隠れていた沈木と一緒にへんな生きもの研究所のアパート水槽(“鏡餅ウニ”ことPrionechinus forbesianusの水槽)でひっそりと展示開始~
餌にオキアミなどを与えてみましたが、反応しない…
でも状態良好で元気そう。
結局、何を食べるのかはっきりしないまま半月が経過…
それが本日、口に餌らしきものをせっせと運ぶ姿を初めて確認しました。
どうやらこのシンカイコシオリエビは沈木(あるいはその表面のバクテリア等)を食べているようです。
腐食し始めた沈木を器用にハサミで捩っていました、
おそらく漸深海帯(水深200m~)の海底では餌になる有機物が少ないのでしょう。
沈木を棲家としてだけでなく食糧としても利用しているようです。
このような沈木には“鏡餅ウニ”ことPrionechinus forbesianusや他の生物も見つかります。
小さな生物にとって深海の沈木は砂漠のオアシスのようなものなのかもしれません。
【飼育研究部 森滝丈也】