この度、研究者の方々(チームシダムシ)と共同でアカヒトデに寄生するシダムシの一種を調べ、外部形態と遺伝子情報から新種アカヒトデシダムシDendrogaster adhaerensとして論文発表しました。
ちなみに、Dendrogaster adhaerensは「癒着しているシダムシ」の意味ですが、このadhaerens(ラテン語)から派生したadherance(フランス語、発音はアデランス)は、某有名企業の社名の由来になっています(アカヒトデシダムシとは全く関係ありませんが)。
シダムシはエビやカニと同じ甲殻類の一員ですが、枝分かれした外套は柔らかく、外から体節構造はわかりません。皆さんがカリフラワーや炊き込みご飯に見えたのも、もっともです(笑)。
ところが、実は外套の一部に体節が残る部位があります(これがシダムシの種類を特定する重要なポイントのひとつ)。
それは外套の中央から伸びるミドルピースと呼ばれる部位、この先端にある小さな口器と第1触角です。
これが第1触角です(これは左側の触角)大きさは0.5mm程。
これを見ると確かにシダムシは節足動物だということがわかります…かね?
一般ウケしない生物ですみません(笑)皆さんがシダムシに興味を持ってもらえれば嬉しいです。
【飼育研究部 森滝丈也】