飼育生物種類数日本一の鳥羽水族館。
飼育できない(でも知って欲しい!)生きものは飼育日記を通じて紹介するようにしています。
そのひとつがニハイチュウ。
ニハイチュウは体長数百μm〜数mmほどの小さな生物で、タコやコウイカ類の腎臓(腎嚢)中で栄養豊富な尿を餌に生活しています。
2013年から大阪大学のF先生と熊野灘のニハイチュウ類を調査していますが、イカ・タコごとに異なる種類が寄生するので、これまでほとんど調査されていなかった熊野灘からは未知の種類がどんどん見つかっています。
ちなみにニハイチュウはタコにも、それを食べる人間にも悪さはしません。ご安心ください。
例えば、熊野灘から見つかった、名前がついていない(と思われる)エレガントなこのタコにも…
さて。
本日、F先生が今月開催される学会で熊野灘のニハイチュウについて発表するのに合わせて、急遽、水族館でニハイチュウのミニレクチャーが開催されることになりました。1時間ほどニハイチュウの話で盛り上がりました(笑)
初めてニハイチュウの生態を知ったスタッフも興味津々。
水族館で生きた姿を展示することはできませんが、とてもへんな生きもので、知れば知るほど興味は尽きません。
【飼育研究部 森滝丈也】