久しぶりの日記連投です(笑)
先日、書き込んだ、産卵したヨロイウミグモの後日談です。
ウミグモ類はオスが卵塊を腹側に抱えて孵化まで保護する習性を持ちます。
そのオスが行方不明になったのでイソギンチャクの中に隠れてしまったのかもしれない…と書き込んだのですが、どうやらそれはカン違いだったらしく、腰高シャーレから外に逃げ出していただけだったようです。
で、回収して、逃げ出さないように「さらに腰高な」腰高シャーレで飼育を継続することに。
現在、5匹を飼育中。
おそらく、国内の水族館において、飼育下でウミグモ類の交尾行動、産卵を記録したのは、今回が初めてだと思われますが、国外では野生のヨロイウミグモ近縁種から孵化間近の卵塊を採集し、飼育水槽で孵化させて幼生を成体まで育てた論文が出ています。
それによると成体はヒダベリイソギンチャクの仲間を餌にしていて、幼生にはヒドロ虫(クラバ科)を与えていたようです。
これは同じ手法で飼育すればヨロイウミグモ幼生も成体まで育てられるかもしれません。
それで、孵化日が近づいたら卵塊をオスから取り外して、ケアするつもりでした。
…ところが!
昨日見たら、卵塊が…既に
落下しているじゃありませんか!
ま、予定より少し早く回収したと思えば…(焦)
顕微鏡で確認すると、卵はちゃんと受精していました。
卵塊は半分に割って、念のために水槽内と冷蔵庫に危険分散させて今後の発生を観察していきます。
孵化後の餌(ヒドロ虫)も用意しなくては!
一ヶ月ほどで孵化すると思われます。