先日の熊野灘の沖合底引き網で水深220-260mから採集したサナダミズヒキガニ。へんな生きもの研究所で久しぶりの展示です。
ミズヒキガニの仲間の脚は極端に細長いので、深海から引き上げられる際に取れてしまいやすいのですが、今回の個体は状態良く採集することができました。
サナダミズヒキガニのサナダは、脚の紅白の模様が「真田紐」に似ているから名付けられたようです。ミズヒキガニの「水引」は贈答品やご進物の包み紙を結ぶ飾り紐のことですね。なかなか艶やかでめでたい雰囲気のカニです。
今回、まじまじと観察して、あらためて気付いたのですが、サナダミズヒキガニって一番後方の脚(第4歩脚)の前節に羽毛状の毛が生えているんですね。どんな役目があるのでしょう?
この脚は歩行には使用せず、常に上に向けているのでアンテナ的な役割があるのでしょうか?
そんなサナダミズヒキガニを是非、ご覧下さい。
【飼育研究部 森滝丈也】