熊野灘から見つかり、去年の3月に新種記載されたイッスンボウシウロコムシ。メスの背中に小さなオス(矮雄)が隠れる興味深い生態を持ちます。
今、へんな生きもの研究所で飼育しているのは「オス不在のメス」と、ちょうど1ヶ月前に別の水槽で見つけた「オスが乗ったメス」の2匹(正確には3匹ですが…)です。
仮にここではシングルさんとカップルさんと呼ぶことにします。
1ヶ月前に見つけた時、カップルさんは上の画像を見ておわかりのように、背面のウロコが何枚か脱落していたのですが、先日見ると…ウロコがきれいに再生しているじゃないですか!(下画像)
一方のシングルさんも以前からウロコが脱落していたのですが、カップルさんと同じ環境なのに状態はほとんど変化なし…。
これはおそらく個体の基礎体力(あるいは年齢)の差によると思いますが、もしかしたらオスがいるとウロコの再生が促進されるとか…(いや、これは私の妄想です)
検証するともしかしたら面白い結果が出るかもしれませんが、オスを引き離すのはかわいそうなので止めておきます。
【飼育研究部 森滝丈也】