先日久しぶりに地元の業者さんから底曳網で採集された深海生物の売り込みがありました。その中には小型サイズのオオグソクムシも。
歩脚が6対なので、これはマンカ幼生ですね。
オオグソクムシを含む等脚類は腹部にある「育房」と呼ばれる保育スペースで卵を孵化まで守ります。孵化した幼生は歩脚が6対なだけで(成体は7対)成体とほぼほぼ同じ姿をしています。何度か脱皮を繰り返した後、7対目の歩脚が生えてきます。
今回の個体は全長4cmほどとマンカ幼生としては大型なので、おそらく何回か脱皮して成長したものだと思われます。
さっそくへんな生きもの研究所へ展示しました。
水槽にいるオオグソクムシはたまたまオスとメス2匹だったので、ここにマンカ幼生が加わり、疑似家族みたいになりました。
オスの生体とマンカちゃん。
メスの成体(左)とオス。疑似家族の団らん風景。
マンカ幼生はちょこちょこと活発に動き回る(よく泳ぐ)ので、成体がちょっと鬱陶しそうに見える時もあります(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】