先日E3a水槽を見回り中に、またしてもサンゴを摂餌しているマンジュウヒトデを目撃しました。
画像中央、サンゴの上に乗ったクッションのようなものがマンジュウヒトデです。
以前にも紹介しましたが、マンジュウヒトデはサンゴ食のヒトデとして知られています。とは言え、悪名高いオニヒトデほどの大食漢ではなく、たまにひっそりと食べる程度。水槽全体にそう大きなダメージは与えません(とりあえず、今のところは)。
むしろサイズの割に少食で、逆に心配になるほど。サンゴだけではなく堆積物なども食べているのかもしれませんが。
今回も食べていたのはアナサンゴモドキ(厳密にはサンゴではなく、ヒドロ虫類です)でした。どうやらマンジュウヒトデはアナサンゴモドキに対する嗜好性が高そうです。
口から胃袋を出して体外でサンゴの軟体部を消化するので、マンジュウヒトデに捕食された箇所は白くなっています。
黒い部分は以前摂餌した箇所なので、アナサンゴモドキを集中的に食べていることがわかります。
ところで、オニヒトデの方はアナサンゴモドキ類を嫌って食べないという情報を見かけたことがあるのですが、両種が食性の違いで棲み分けしているとしたら、興味深いですね。
【飼育研究部 森滝丈也】