久しぶりにサンゴ水槽でキイロサンゴハゼの展示を開始しました。
本種はサンゴの枝に隠れるように暮らす、全身真っ黄色の小さなハゼで体長は3-4㎝ほど。
ミドリイシ属サンゴの粘液などを食べたり、サンゴを産卵場所にしたりと、サンゴに依存したライフスタイルです。
キイロサンゴハゼは、なわばり内にいる体の大きな2尾が繁殖可能なオスとメスになりますが(より大きい個体がオスになる)、オスからメスへ性転換したり、逆にメスからオスへ性転換することも可能です。
例えば、別のサンゴに移動してオス同士で棲むことになれば、小さい方がメスに変化して、メス同士だったら、大きい方がオスになります。
なんだか少し羨ましいような、興味深い生態です。
また、一度オスからメスになった個体が再びオスになることも可能で、さらにメスがオスになった後にもう一度メスに戻ることも可能だそうで、もう、なにがなんだか…(笑)。ただし、小さいオスと大きいメスの組み合わせが生じてしまった場合は、あえて性転換しないらしいです。
今回、導入したキイロサンゴハゼは17匹。しばらくすればペアが成立するものと思われます。
【飼育研究部 森滝丈也】