今、テンプライソギンチャクを予備槽で飼育していますが、このイソギンチャクと密接な共生関係にあるのがノリカイメン。
ちょうど「天ぷらの衣」にあたる部分がこのノリカイメンですね。
さて、10日ほど前、このノリカイメンに珍しくヨコエビ(種類不明)が群れていることに気が付きました。普段はこれほど集まっていないので不思議だなと思っていましたが…
数日経って、集団はいつの間にかバラバラになり、気が付くと1匹だけがノリカイメンの中央付近に残っていました(矢印)。
よく見るとこの個体は抱卵中。どうやら先日の集団行動は繁殖行動だったようですね。
よほどこの場所がお気に入りなのか、この抱卵個体はほとんど移動することもなく、留まり続けています。
周囲のテンプライソギンチャクに守られている格好なのかもしれません。やわらかなノリカイメンも気持ち良さそうです。
そして、日中はいつ水槽の中を見ても抱卵個体は定位置にいます。
ところが、昨日の夕方。ふと見ると、他の個体にお気に入りの場所を奪われていました!恨めしそうに(?)陰に潜む抱卵個体…
少し心配になって、閉館後も見に行くと、また抱卵個体が戻ってきていました(笑)。
やはりここがお気に入りのようです。
【飼育研究部 森滝丈也】