先日書き込んだように、キンチャクガニはハサミ脚にイソギンチャクを持ち、敵への威嚇・防御に使います。
通常、両方のハサミ脚でイソギンチャクを持つので、こんな感じに両方を振り上げる防御態勢をとります。
ところが、何らかの理由で手持ちのイソギンチャクが一つだけになったら、興味深いことに、キンチャクガニはイソギンチャクを持った側のハサミ脚しか振り上げなくなります。
この動きからすると、カニは条件反射的に腕を振り上げているのではなく、イソギンチャクを道具としてちゃんと認識しているように見えますね(あるいはイソギンチャクをつかまないとハサミ脚を上にあげることができない構造になっているのかも)
では、昨日、見つけたクラゲのエフィラ幼生をはさんだキンチャクガニはどうするのでしょう?
試してみると…イソギンチャクの場合と同じく、エフィラを持ったハサミ脚だけを振り上げました(少し判りにくい画像ですが)。
どうやらイソギンチャクではなくても、ハサミ脚は振り上げるようですね。
今度は全く別のモノ(プラスチック片とか)を持たせてどのような行動をするのか試したいと思います。
【飼育研究部 森滝丈也】