コーラルリーフダイビングゾーンにコブシメ水槽(左)とサンゴ水槽、2つの水槽が並んでいます。
コブシメは大型のコウイカ類で、例年、夏過ぎから翌年の初夏あたりまで水族館で繫殖した個体を左側のコブシメ水槽で展示しています(今は魚類のみ)
さて、ここ数年、コブシメ水槽にスズナリイソギンチャクが大繁殖して対応に苦慮しています。コブシメのいない時期に岩を取り替えたり等していますが、これがなかなか大変な作業…。
そこで、今年は省力化を図ろうと、新作戦を決行!
「ハタタテダイに食べてもらう」作戦です。
実は、コブシメ水槽と対照的に、隣のサンゴ水槽にはスズナリスナギンチャクは全くいません。それは、どうやら、ここにいる魚類(ハタタテダイなどチョウチョウウオ類)が積極的にイソギンチャクを捕食しているからのようです。
1回につき数個の岩をコブシメ水槽からサンゴ水槽へ移動すると、すぐに魚が集まり、数日かかって岩をすっかりきれいにしてくれます。それをまたコブシメ水槽に戻せばミッションコンプリート!
こちらが手を出さなくても(その代わり、少しづつですが)簡単にイソギンチャクが駆除できます。ハタタテダイ達も喜んでいるようですし、一石二鳥(笑)
コブシメと同居できるのなら、コブシメ水槽にハタタテダイを入れたらさらに良いのですが…
【飼育研究部 森滝丈也】