へんな生きもの研究所で飼育中の「カニのヒゲボンボン(仮称)」。おそらくとても珍しいアミヤドリムシ科の一種のようです。現在、飼育しながらデータを集めています。
一方、こちら↓は同じアミヤドリムシ科の「ウシロバエビノエボシ」(後ろ歯・エビの烏帽子)。2019年と2020年に3回、熊野灘の沖合底曳き網で採集しましたが、これまでの国内における正式な採集報告は九州西方沖だけのようです(国外ではハワイ沖で見つかっています)。こちらもなかなか珍しい種類です。
エビの頭胸部に乗っているのはメスで、この姿は確かに烏帽子(えぼし)のように見えますね。
メスの体の中にうっすらと見えている影(矢印)はオス…?
先日、標本のメスの腹卵葉をめくると…やはり隠れていたのはオスでした。
取り出すとなかなかかわいい姿をしています。この姿を見るとアミヤドリムシ科もダンゴムシと同じグループ(等脚目)だとわかります。
カニのヒゲボンボンの中にも小さなオスが隠れているのでしょうか。いつか対面してみたい(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】