いつもお世話になっている菅島の漁師さん(幸進丸)からイイジマフクロウニをいただきました。
フクロウニ類は原始的な特徴をもつウニで、やわらかな革袋状の殻が特徴。深海に生息する種類が多いですが、イイジマフクロウニは珍しく比較的浅い海の岩礁に生息します(今回の個体は菅島沖水深30mで採集)。
よく見ると、このイイジマフクロウニにゼブラガニが2匹もついていました!(矢印)これはポイントが高い。
ゼブラガニはイイジマフクロウニなどに共生してその棘や管足を刈り取って食べてしまうという、ウニに取っては甚だ迷惑なヤツですが、おそらく擬態のためのゼブラ柄と体の突起が格好良くて、私は好きですね。
大抵、共生しているのは1匹だけですが、ダブルゼブラとは珍しい。
おまけに今回のウニはイイジマフクロウニヤドリニナ(名前 長っ)という寄生貝が3個体もいて、ちょっとお得なバリューセット。
もしかしたら、このウニは抵抗力が少し弱い(感染しやすい)個体なのかもしれません。
さっそくへんな生きもの研究所で展示開始しました。
【飼育研究部 森滝丈也】