本日、人魚の海ゾーンにあるシーグラス水槽でリュウキュウスガモの花が咲きました。
リュウキュウスガモはジュゴンが餌として食べる海草の一種で、水中で可憐な花を咲かせます。この水槽では2007年から9年連続で開花していましたが、2016年からぱったり咲かなくなり、今回は3年ぶりの開花になります。
咲いていたのは雄花が7輪(1日花なので翌日には萎れてしまいます)で、開花直後はこんな風に花粉がついています。ちなみに沖縄の海では9~1月が開花シーズンだそうです。
ところで、自然下のリュウキュウスガモは『1株が1年間で咲かせる花の平均数は0.125個』というデータもあるほど「あまり花を咲かせない」植物のようです(1株は10年間に1輪ほどしか開花しない)おそらく、有性生殖(花)よりも無性生殖(株)で殖える方法を選択したのではないでしょうか。…というわけで、水槽でごくまれに見つかる可憐な白い花。見かけたらラッキー(笑)
ところでリュウキュウスガモは雄花と雌花を咲かせますが、なぜかこの水槽で見かけるほとんどが雄花です。
当館の場合、2007年から2015年のうち雌花も開花したのは2010年から2012年の3年間だけ(水槽環境は変化させていません)。もしかしたら雌花の開花年は集中するのかも。
今シーズンは久々の開花なので雌花の出現も楽しみにしています(笑)
【飼育研究部 森滝丈也】