オウムガイの仲間は交接腕を使って精包(精子が入った袋)を相手に渡しますが、精包が出るのはペニスから。
ペニスは漏斗の奥にあるので、精包はどうやって交接腕までたどり着いているのかよくわかりません。
先日、オオベソオウムガイがオス同士で交接行動していました。
今はオス2匹しか飼育していないので、これは仕方がないのですが…
通常、オウムガイ類の交接腕は口器(口球)の左にありますが、今回ハッスルしていたのは通常とは反対側の右側に交接腕を持つ個体(№82)です。
餌を与えるために2匹を引き離すと…№82の口の上側に精包が見えました。
こういった状態はあまり見たことがありません。
漏斗から出た精包はいったん口器の上側でホールドされて、交接腕で相手に渡されるのでしょうか…?
観察例が少ないので、ひとまず備忘録としてここに記録しておきます。
【飼育研究部 森滝丈也】