個人的にウニがアツかったGWでしたが、同じ日(5月4日)に久しぶりに自己主張するウニに遭遇しました。
個人的に好きな【シラヒゲウニ】♀です。
サンゴ水槽のガラスに引っ付いていました。いつもはあまり目立つところには出てこないのですけどね。
このウニとの付き合い(飼育歴)は長く、もう8年半。
2007年12月に三重県志摩半島で採集。採集時は殻径4㎝ほどでした(下画像)
シラヒゲウニは南方系のウニで、定説では寿命は2-3年と言われているんですけどね。
植物食性が強いので水槽の中で付着藻類などを食べているようです。
そして別のサンゴ水槽にいるのが、もうひとつお気に入りのウニ【ガンガゼ】♂です。
このガンガゼは1998年と2000年に漁師さんからいただいた計6匹のうちの1匹。
途中でほとんどが死んでしまったけれど、この個体だけが今でも残っています。
この間ずっと担当水槽が変っていません(担当水槽/生物は増えましたが)
私も年を取ったものです…
シラヒゲウニにしてもガンガゼにしても、たぶん、どの水族館でもどれだけ長く飼育できるかハッキリわかっていないと思います。
熱帯のウニの寿命は比較的短い(数年)とも聞きますし、飼育年数の記録はデータとして貴重です。
あまり目立たない生物ですが(だからこそ)こういった小さなデータの積み重ねが、生きものを知る手掛かりになるはず。
これは水族館の大切な役割の一つだと考えます。
【飼育研究部 森滝丈也】