今年も残すところ、とうとう本日、大晦日だけとなりました。
ところで、本日31日は嬉しいお知らせがあります。
水族館で孵化した個体として長期飼育世界記録を更新中のオウムガイP149が、ついに2000日齢を迎えました!
大晦日にぴったり2000日齢とは…なんとグッドタイミング。
孵化したとき(2009年7月10日)には、まさか、こんな日が迎えられようとは予想もしていませんでした。
最近は少し食欲が落ち、寿命が近づいてきているのは確かですが、まだまだ元気です。
このまま無事に年越しできそうです。
こちらは昨日のP149 餌のエビを食べようとしているところです。
これまでにも何回か飼育日記に書き込んでいますが、オウムガイの孵化個体の長期飼育はかなり難しく、世界的に見ても1年以上の生存例すらほとんどないのが現状です。
鳥羽水族館でも、これまでに1000日以上の生存に成功したのは、孵化したオウムガイ160匹のうち、わずか5匹だけ。
孵化個体に対する割合で言えば…たったの3.1%です。
それが2000日齢を迎えるとは…感慨深い。
これまでの孵化個体の生存日数を簡単なグラフにしてみました。縦軸が日数、横軸は個体番号になります。
こうやって見れば、1995年に最初に孵化したP1から今年孵化したP160まで、2000日齢のP149 の記録が飛び抜けていることがよくわかります。
さらに言えば、最近は長生きする個体が少しだけ増加傾向?という風にも読み取れるかな…でも、やはりほとんどは孵化後100日ほどで死んでしまっているので、ここをなんとかしなければ、ですね。
実は、来年2015年は鳥羽水族館でオウムガイ(Nautilus pompilius)の孵化に成功してから20年目の節目の年になります。
(注:オオベソオウムガイはその2年前に孵化に成功しています)
さらに、私がオウムガイの担当になったのも、ちょうど20年前の1995年から。
と、言うことで。
来年はオウムガイ飼育をさらに一歩前進させる、充実の年にしていきますよ~