先日、社内の研修旅行があり、台湾に行ってきました。
訪問先の1つが台湾初の海洋生態パークである、 花蓮遠雄海洋公園(かれんえんゆうかいようこうえん)。
実は、この遠雄海洋公園と鳥羽水族館は去年の5月に姉妹館提携を結んでいます。
遠雄海洋公園では2012年に台湾初のオウムガイの孵化に成功しています。
当時、飼育方法などについてメールで情報をお伝えしたのですが、残念ながらそのオウムガイは2ヶ月ほどで死亡してしまい、その後は孵化に成功していないそうです。
今回、研修旅行で訪問した際、担当者と直接お話しする場を設けていただきました。
鳥羽はこれまでにオウムガイ160匹、オオベソオウムガイ61匹の孵化に成功しているので、飼育・繁殖のノウハウをぜひ教えて頂きたいということでしたが…実際は、私たちの水族館でもオウムガイの孵化後の長期飼育には苦労しているのが現状です。
実際、鳥羽水族館で孵化した総数の90%以上が孵化後半年以内に死んでいます。
それでも、中には同じ飼育方法で管理しているはずなのに、何故か順調に育つ個体もいます(現在、世界記録更新中のP149もそうです)
それが、どんな理由によるのか…まだまだはっきりしないことが多いのです。
そんなこんなを水槽前で担当者と話をし始めたら、いつの間にか人だかりができて…
向こうの飼育スタッフなど7名に囲まれながらの熱いディスカッション。
これまでにも、国外ではニューカレドニアのラグーン水族館やハワイのワイキキ水族館のスタッフとオウムガイの繁殖や飼育方法について話をする機会がありましたが、やはりどこの国の水族館であっても思いは共通。
なかなか刺激的で有意義な時間でした。
気が付けば、予定されていた館内の観覧時間がすべてオウムガイの話となりました。
…というわけで私は(オウムガイ以外の)遠雄海洋公園の見学ができませんでした!(これは少しだけ残念)
写真も撮っていないし…
ふと立ち寄ったトイレにオウムガイの解説パネル?が貼られていたので、用を足しながら写真に納めました(笑)
もっともっと的確なアドバイスができるよう、精進していかなければとも思いつつ…